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2004.03.22

花とアリス

たぶんこの作品が僕が広島の映画館で観る最後の映画になるだろう。
僕は岩井俊二が好きだ。彼は主人公(特に女の子)の内面の長所をきちんと映像で表現してくれる。彼は映画監督ではなく,優れた映像作家なのだ。
主人公のハナとアリスは昔からの親友。中学卒業も間近にした頃,アリスが一目惚れした男の子の友人にハナは恋してしまう。その男の子は2人が進学した高校の先輩だったのだ。そこから3人の微妙な三角関係が始まる。恋する女の子は怖い。ほとんど脅迫まがいの強気の攻めで何とか自分のことを好きにさせようとするハナ。バレエ少女が先輩目当てに落研に入部する。アリスはタレント事務所にスカウトされ,いろんなオーディションに挑戦する一方で親友の好きな先輩に思われぶりな態度をとる。別れた父親との思い出の場所で男の子とデートを重ねる。最後のオーディションの場面で奥手だったアリスがやっと自分の殻を破って得意のバレエを美しく舞ってオーディションに合格する。このバレエのシーンの躍動感はすばらしく綺麗な画だ。ハナが自分の嘘を先輩に告白するシーンもジンとくる。そうだ,これは10代の男子が頭に描いている女子の姿なのだ。男っていくつになってもロマンチストなんだなあ。
岩井作品では『四月物語』で松たか子のことが好きになった。ハナ役の鈴木杏は『リターナー』を観て気になる女優だったが,今作でますます好きになった。アリス役の蒼井優はすばらしい。これから注目の若手女優だ。
岩井俊二はこういうありふれた日常をカットして綺麗な画で観せてくれる。少々おじさんには甘いお話しだが,僕はやっぱり好き。広島で最後に観た映画として,思い出の映画として僕の心に残るだろう。

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