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2004.07.17

ブラザーフッド

新宿オスカー劇場。
カン・ジェ・ギュ監督。チャン・ドンゴン,ウォンビン主演。
朝鮮戦争という大きな時代の流れに押し流されながらも立ち向かう兄弟の葛藤と悲運の物語。
まずこの作品はすばらしい。僕は戦争映画はあまりみないのだが,激しい戦争シーンとその裏側に隠された物語は『プライベート・ライアン』に並ぶ出来栄えだと思う。同じ民族ながら,他国の思想のために分断された国,韓国と北朝鮮。そして戦争によって別れざるをえなかった兄弟と家族達。民族と同じように,戦争の挟間で,民族と同じように兄弟の愛情と心も離れていく。これを兄弟の視点で観せてくれる。真に自分が戦争に参加しているような体感だ。戦争のため,狂気に錯乱してしまう兄。そして,兄に命を助けられながら,再びその戦争に立ち向かい,兄弟愛を取り戻そうと再び命を懸ける弟。
他国のイデオロギーのために憎しみあい,殺しあう同じ民族。戦争の悲惨さ,無謀さ,虚しさ。日本人が観て痛いほど感じるのだから,韓国の人達が観て共感しないはずがない。『韓国人の4人にひとりが観た映画』というのもうなづける。とにかく主演の二人の演技・脚本がすばらしい。単なる戦争映画で終わっておらず,兄弟愛・家族愛を深く刻み込んだことで物語がより一層身近に感じられ,感動させられる。後半は涙が流れっぱなしだった。ラストシーンでは号泣していた。これほどの深みのある映画は日本映画では観たことがない。これだけの作品を完成させたスタッフ・キャスト達に最大級の賞賛を贈りたい。そして日本でも,世界でも一人でも多くの人にこの映画を観てほしい。そして,戦争の虚しさを感じてほしい。僕達は同じ人間だ。殺し合い争う理由など,命の重さに比べるまでもないのだ。そう実感させてくれる作品だった。

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