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2004.08.28

地球で最後のふたり

シネ・アミューズイースト。
ペンエーグ・ラッタナルアーン監督。浅野忠信,シアター・ブンヤサック主演。
自殺願望を持つ日本人青年がひとりのタイ人女性と知り合い,心癒され恋に落ちるまでのラブストーリー。ベネチア国際映画祭コントロコレンテ(実験精神溢れる野心的作品と対象とした)部門で浅野忠信が主演男優賞を受賞した作品。
とても静かな映画だ。独特の空気感がある。それは日本映画にはないもの。浅野忠信が主演であるし,日本語,日本人も多く登場するが,日本映画にはなっていない。主人公ケンジ(浅野)とノイ(シアター)の日本語,英語,タイ語を交えたかけあいが絶妙。最初は距離感を置きながらも,次第に心が通いあっていく二人。不器用なケンジは,ノイの部屋を掃除したり,皿を洗ったり,洗濯したりすることで,自分のノイに対する好意を示そうとする。そんなケンジの姿を不思議に思いながらも,無口で不器用なこの青年にノイも惹かれていく。最後の夜,二人は結ばれたのだろうか。最後の日,空港に大阪へ旅立つノイを見送るケンジ。ノイは言う。『私にもう一度会いたい』。ケンジはやっと自分の気持ちに気付く。ノイと別れたくないと。
ラストシーン,大阪で暮らすノイのもとに来客がある。部屋にはケンジのバッグが。バッグからは二人を結ぶきっかけになった『さびしさの彼方を』という絵本が顔を出している。ケンジの姿は出てこないが,きっとケンジはノイと再会できたのだろう。そうあってほしいと観ている者が願うラストシーン。こういう形のハッピーエンドもあってもいい。不思議な後味のある映画だった。

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