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2004.08.11

千の風になって

新宿ジョイシネマ3。
金秀吉監督。西山繭子主演。
新潟放送の長寿ラジオ番組『ミュージックポスト』の人気コーナー企画『天国への手紙』。天国へ旅立った最愛の肉親や親しかった友人に,遺された者たちが書いた手紙を朗読するというその番組をモチーフにした3つの実話の物語。
正直,こんなに最初から最後まで泣いた邦画は今までなかった。最後の方は号泣。映画館で鼻をずるずるいわせながら,とめどなく流れる涙を止めることもできず泣きながら観た。
『天国への手紙』を取材する主人公女性記者・紀子(西山)の目と耳と感情を通して伝えられる涙なくしては語れない3つのエピソード。そのどれもが涙なくしては観られない。小児癌で亡くなった幼い息子のことを語る母。高校時代に無茶をして母を自殺させてしまった女優の苦い思い出。長年連れ添った癌で亡くなってしまう夫への思いを語る農家の妻。それぞれの3人の女性が語る亡くなった最愛の人への想い。どれもが深くて濃い。それでも,単に『泣き』の映画になっていないのは,3人が身近な人の死によって命を引き継ぎ,前向きに生きようという姿勢が共通していて,決して悲劇で終わらないのがすばらしい感動を与えてくれるからである。特に3つ目の農家の妻のエピソードが秀逸。生,死,愛の重さ,深さが全部詰まっている。人が生きていくとは当たり前のような作業だけれども,そうじゃない大切なものがそれぞれの人生にぎゅっと詰まっていることを教えてくれる。生きるということ,人を愛するということはなんと崇高で尊いものなのだろう。そして,死というものがもたらすものが決して悲しいだけではないことも。
今までこんなに感動した映画はない。是非ひとりでも多くの人に観てもらいたい作品だ。生きていくということのすばらしさ,心強さを再認識させてくれる傑作だった。

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Comments

KIMさん,コメントありがとうございます。
ブログの方はリストに追加させていただきますので,今後ともよろしくお願いします。

Posted by: たつし | 2005.06.13 at 01:01 AM

お久しぶりです。
HPとブログを作りました。
映画と、その未来の可能性を中心に、たのしく運営できればと思います。

Posted by: KIM | 2005.06.12 at 10:42 AM

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