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2004.11.18

笑の大学

シネクイント。
星護監督。役所広司,稲垣吾郎主演。三谷幸喜脚本。

昭和15年,警視庁保安課取調室。そこで出会った二人の男。一人は心から笑ったことがない男,情け容赦ない検閲官・向坂(役所)。もう一人は笑いに命を懸ける男,劇団『笑の大学』座付作家(稲垣)椿。椿が持ち込んだ喜劇の台本を上演禁止に追い込もうと無理難題を次々に課す向坂。これに応えながらもむしろ笑いを増やす抜け道を考えていく椿。こうして向坂の要求は皮肉にも台本をどんどん面白くする方向に向かうことに…。

面白いと世間で大評判の作品。この作品は,僕の感性が最もぶっ壊れていた時期に観たので,以下のコメントはあまり参考にしないでください。
(以下,いつものとおりネタバレ)

声を出して笑えたのは3回だけ。昔,『ラヂオの時間』では大笑い連発してた僕なのに。いや,実際の劇場内は爆笑の渦だった。一人冷めていた自分が悪い。内容を観ると,役所広司の演技は凄い。役にハマリ切っている。それでいて面白いのが凄い。取調室内を走り回る姿などにはそこまでやるか,できるのかと…。問題はやはり椿の描き方かな。椿,こんな不思議ちゃんでいいのかな。もうちょっとだけ熱血漢ぽいほうが良かったかも。もちろん計算された演出で,そういう椿に知らず知らずのうちに向坂が人格変化されてしまう面白さと椿の人間としての器の大きさを出したかったのだろうとは想像する。二人芝居なだけに椿側からの笑いのジャブがほしかった気がするけどなあ。ラストの,完璧な喜劇台本を創り上げた二人に訪れる悲劇的な別れ,ってのもちょっと引けた。あそこまで盛り上がったところで,心の中で『もう出てくるなよ』とささやいていた言葉があった(確かに悪い予感はした)。『検閲』という言葉だ。あの言葉が再び出てきた瞬間,心地良い高揚に水をさされたような気がした。それにトドメの椿への『赤紙(=召集令状)』の登場。そうきたか。三谷幸喜がやりたかったのは『喜劇風』シリアスドラマだったのか。それにしては長い前振りだな。あのラストの意図的な『裏切り』は僕的には安易に受け入れられなかった。それがこの作品に感動出来なかった理由。よって後味の悪い鑑賞記になった次第。非常に残念。本当はこの作品を観て世間のみなさんのように『面白かったよ~!』と素直に言いたかったのですよ。自分自身にかなりへこんだ。

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