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2005.06.28

スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐

新宿プラザ。ユアン・マクレガー,ナタリー・ポートマン,ヘンデン・クリステンセン他出演。

共和国と分離主義者の戦争は全銀河に拡大。そんな時,分離主義者軍が突如コルサントを急襲,共和国元老院のパルパティーン最高議長を拉致してしまった。無数の宇宙船が飛び交い,激しい戦闘を繰り広げる中,ジェダイの二人の騎士,オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーがパルパティーンの救出に向かう。そこに待ち受けていたのは…。

久しぶりに目覚めが良かった土曜日の朝に,思いつきでSWの先々行上映を観に行こうと決める。指定席制の映画館に何館か電話してみたが,やはりどこも売り切れ。そらそうだわな,当日思いつきで観るならやはり並ぶしかない,と覚悟を決め,ホーム・新宿歌舞伎町の新宿プラザに向かう。到着時上映4時間前の僕は係員の人によると『399人目』らしい。なんと東京の人は並ぶのが好きな人達だ。普段の僕なら行列なんてごめんだが,今日は『お祭り』。イベント好きの僕は,日本で一番早く(正確に言うと他の映画館が若干早く上映するのだが)SWが観たい!そう考えると4時間待ちも苦ではない。3時間半が経ち,映画館に入れた。新宿プラザの定員は1000人超。僕の順番,更に一人なら席の確保は楽勝。ど真ん中やや前目に陣取る。すると,まわりにSWグッズを嬉しそうに広げている人々が…。ライトセーバーとかダース・ベーダーのマスクとかかぶっている人もいる。ロビーのグッズ売り場は黒山の人だかりで,グッズはほぼ売り切れ状態。2回目の人の分ないな,これは。いろんなキャラのコスプレの人もいた。だが,期待していた『全身ダース・ベイダー』の人はさすがにいなかった。残念。そして,上映が始まる。場内に無数に光るライトセーバー,そして割れんばかりの拍手と大歓声。いよいよ28年越しの壮大な物語のフィナーレが始まる…。

まず,冒頭からの何千機もの宇宙船が入り乱れる空中戦の迫力とその画のクオリティの高さに惹きこまれる。VFXのクオリティが本当に素晴らしい。1作毎にそのクオリティを上げてきたSWだが,その出来栄えはシリーズ最終作を飾るに相応しいもの。背景の細かいところまでCGで丹念に描き込まれている。ストーリー展開は良くも悪くも『SW基準』。話の進め方はやや軽いし,ストーリー自体には重みが少ない。淡々と進んでいくが,役者が大根ではないのでそれでも観れる。やはりSWの見所はその素晴らしいVFXを駆使した戦闘シーンにあるのだ。何も考えずにそれをひたすら堪能する。今回はいつもより更に戦闘シーンが多い。どれもが違った演出パターンで想像力豊かな戦闘シーンを魅せてくれる。そうこうしてるうちに,アナキンは割とあっけなくダークサイドに堕ちてしまう(しかし,ダークサイドを『暗黒面』と訳した人はかなり名訳だと一人感心)。そして,クライマックスでは,シスとなり,ダース・ベーダーと名付けられたアナキンとオビ=ワンの壮絶なラストバトルが展開されるのである。この二人のライトセーバーを使った殺陣は,その視覚効果も含めて迫力満点。普段,時代劇の殺陣を見慣れている日本人の鑑賞にも十分に堪えうる,いや十分に満足できるレベルに仕上がっている。超かっこいい『チャンバラ』。マジすげえ。このシーンがこの作品の最大の見せ場。その特殊効果の素晴らしさに感嘆。映画史に残る殺陣による決闘シーンかもしれない。

(もうみなさんラストは分かっているので,ここからネタバレ)

その激闘の末,アナキンはオビ=ワンに敗れる。しかも,左手と両足を切り落とされ,全身を溶岩の炎に包まれて半死の状態に。その死の間際を皇帝が駆け付け,手術を施す。機械の腕と脚が接合され,呼吸のために漆黒のマスクが装着される。アナキンは半ばサイボーグと化して,辛うじて命をとりとめる。ここに真のダース・ベーダーが誕生した瞬間だ。このシーンは本来なら悲しい場面なのだが,SWファンにとっては拍手したくなるような高揚感が湧く。しかし,愛する人を救いたいがためだけにダークサイドに堕ちる道を選んだアナキンの想いは報われない。全てを失ったアナキンには,ダース・ベーダーとして生きる道しか残ってなかったのである。悲劇のヒーローの誕生である。

この作品は,『アナキンが暗黒面に堕ちてダース・ベーダーになる』という鑑賞前から誰もが知っている筋書を,誰もが納得する素晴らしい映像技術を駆使して,我々の予想を遥かに超えた壮大な物語に非常に上手く膨らませている。この作品は28年という途方もない時間をかけた全6作のラストを飾るに相応しい出来栄えだ。シリーズ物の物語としての感動度の高さは,『ロード・オブ・ザ・リング』にやはり譲るが,その細部にまで凝った作り込みは『ロード…』を上回り,何度も何度も観たくなる。観る度に新しい発見があるマニアックな作品だけれども,その明快なストーリーから客層を選ばない。それが,SWシリーズの素晴らしいところだ。エピソード3でシリーズは終わったはずなのに,エピソード4でまた新たな物語が始まる。そして,そのフォースの輪は永遠に輪廻する。SWシリーズは,末永く世界中の多くの人々から愛されるだろう。

悲劇の物語を観て爽快な気分になるとは変なものだな。この『お祭り』に参加して本当に良かった。エンドマークで賞賛の拍手の嵐。エンドクレジットでも,キャストやスタッフの名前が出る度に拍手喝采だった。SW万歳!(俺ってホントお祭り大好きね)

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Comments

たつしさん、こんにちは。うちは今日見て来ました。京都は公開日だというのに入りは30%ぐらいと少々寂しいもので、コスプレの人もいなければ最初と最後の拍手もなかったのですが、なかなか楽しめました。感想を私のサッカーじゃないほうのココログに書きましたので、良かったら見てください。

Posted by: せと☆ひでき | 2005.07.09 at 11:38 PM

更紗さん,こんにちは。
『4時間も並んだ』という事実と非日常的な行為が,余計に期待感を煽るのですよ(自慢)。そして,EP3はその期待を裏切らなかった。それがとても感動でした。本当に全6作,いつまでも,どこから切っても楽しめるシリーズになりましたね。僕もたぶん上映中に最低もう1回は映画館に行きます!

Posted by: たつし | 2005.07.01 at 10:48 PM

こんにちは、四時間並んでのは思いつきで行っちゃったからなのですね。
私は毎回SWだけば先々行で見てきたので
早々に指定取っちゃったので楽々で見れました。

忙しいのでレビューそこそこに書いちゃったけど
一生心に残るシリーズになりましたね。
DVD買って時々繰り返して見ては楽しむ永遠の作品となりそうです。

Posted by: 更紗♪ | 2005.07.01 at 08:10 AM

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