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2005.10.11

高円宮杯,準決勝,対ヴェルディユース戦,2-3

10月8日,東京・国立競技場。僕は『魂の試合』を観た。ユース年代ではあるけれど,『サンフレッチェ』の名を背負った彼ら達のプレイに,僕の魂は震えた。涙がこみ上げる。こんな感動的な試合は,トップでも数えるほどしかない。この日,この試合,彼らのプレイの熱さと激しさは,確実に今後の僕のこの胸に,『サンフレッチェの名勝負』として刻まれることになるだろう。例え,その死闘の結果に,『敗戦』と言う名が付いても…。

サンフのスタメンは鹿実戦と変わらず。ヴェルディは3-4-3。前線に3枚並べ,その3人がかなり強烈に押し上げてくる。その圧力に負けじとラインを押し上げるサンフ。序盤は,両チームの意地のぶつかり合い。そんな中,10分,ヴェルディの右CK,クリアしきれずにこぼれたところ,坂口にシュートを決められ,先制を許す。サンフは,ヴェルディの中盤にぽっかり空いたスペースを上手く使いたいが,MF3人の動きが足りない。サンフが攻めあぐねている間にヴェルディは4-4-2に変更,早くも守備重視で引き気味に。まだ20分。この日のサンフ,全体的に動きが重い。鹿実戦の疲れが抜けてないか。特に,勝負どころとなる中盤で,保手濱が効いていない。もっと走らないとダメだ。相手は守ってカウンターの戦術,相手に合わせている。全員でもっと走ってボールを動かさないとダメだ。30分経過。ヴェルディ,オサマを1トップに,4-5-1気味。その後もサンフが攻めるが,ヴェルディの固い守りを突き崩せない。38分,左サイドで持った平繁,ドリブルで30m独走,シュートはゴール左に外れる。この後,中野がDFかわしながら,シュート放つもブロックされる。44分,左CK,ファーに流れたところ,中野が競って折り返したところ,平繁がヘッドするも,ゴール外れる。ロスタイム突入。サンフ,ヴェルディの厚くなった中盤を突き崩すのに,手が掛かっている。押し込んではいるのだから,もっと二列目からの飛び出しが欲しい。このまま前半終了。

後半,ヴェルディ,征矢智和が交代で入る。ヴェルディ,中盤フラットの4-4-2に変更。5分,中央でボールを奪った柏木,そのままドリブルでヴェルディ守備陣かわしながら,突き進み,前線の木原にスルーパスも,惜しくもオフサイド。ヴェルディは3番(DF)に替わり13番(FW)イン(たぶん)。10分経過,後半はサンフがポゼッションでき,攻めている。この流れの中で追いつきたい。12分,この日,今ひとつの出来だった保手濱に替わり,野田イン。17分,左サイドを突破した木原がクロスを上げ,ゴール前で中野がヘッドで合わせるが,ゴール外れる。ヴェルディは,引いてカウンター一本を狙う攻めだ。木原,中野の動きは目立つが,平繁が動けていない。動けないなりに,もっとゴール前にポジション取りして,一発を狙ってほしい。22分,右スローインのクリアボール,木原がダイレクトでシュート放つも,ゴール左に外れる。24分,ヴェルディに縦一本のカウンターを通され,DFラインを中央突破され,横竹カバーも間に合わず,征矢智和にシュートを撃たれ,これをGK金山,触るも勢いを止められず,ゴール。2-0。後半,ずっと攻め立てていただけに,正直,厳しい失点。26分経過,平繁の動きも止まった。苦しい。ここで僕は下を向きかけた。もうこの試合は決まった,と諦めかけた。が,ピッチの中の選手達は違った。ピッチの選手達は,諦めてなどいなかった。そして,自分達の勝利を信じて,勝利を手繰り寄せるために,がむしゃらな必死のプレイを魅せるようになった。28分,中央でボール奪った柏木がスルーパス,受けた平繁がシュートを放つも,右サイドネット。30分,左サイドから木原がシュート,クロスバーに当たった跳ね返りを平繁がゴールへ蹴り込む。1-2。平繁,土壇場で蘇った。凄い粘りと迫力だ。ヤツラは全然勝負を諦めていない。俺が諦めてどうする。この1点で,勝利を信じて必死で応援する。1点返すとサンフは槙野がFWへ上がって,4トップに。遊佐をボランチに上げ,柏木をトップ下に。3-3-4という超攻撃的布陣を採る。横竹を前に上げるというスクランブルは自分の頭の中でもあったが,槙野が最終兵器だったのか。ここは槙野の意地と根性に賭けるしかない。34分,PAすぐ外,やや左よりの位置で,ヴェルディFWに入ったボールを,横竹が手を使ってFWを止めてしまい,FK献上。危険な位置だ。このFKをヴェルディ,征矢貴裕がズバリと見事に決め,ボールはゴール右に突き刺さる。1-3。流れが来ていただけに,更にこの時間帯での失点は痛すぎる。しかし,ここから10分で,彼らは素晴らしいバトルを観せてくれる。DF3人を残して,全員が走り回り,ボールを奪い,ひたすらゴールを目指す。柏木がドリブル突破。彼は試合中に故障して,途中交代もやむなしの状況だったらしい。そんな痛みは微塵も観せず,ピッチを走り回る。ボランチに入った遊佐の縦横無尽な働き。38分,木原がドリブルで右サイド突破,中央へ折り返したところ,中野が押し込む。2-3。あと1点だ。42分経過,激しいボールの奪い合い。サンフの選手,みんな信じられないくらいに走っている。絶対に優勝したいという執念が彼らをそこまで走らせるのか。44分,FKから右サイドCKへ。このCKからの流れ,2度,シュート放つも,ヴェルディの壁にクリアされる。左CKへ。このCK,横竹(たぶん)のヘッディングはGK正面。ロスタイム突入。試合に熱中して,ロスタイム時間の掲示を見落としていた。一体,何分あるんだ?ヴェルディの選手が交代。その後,タイムアップ。最後は死闘。サンフ,捨て身のパワープレイを観せ,終盤ヴェルディを圧倒するも,あと1点届かず,このまま試合終了。

試合終了のホイッスルが鳴るとともに,ピッチに倒れこむサンフの選手達。もう一歩だって動けない。その身体の痛みと負けたという惜念の思いが,彼らの身体を重力の何倍もの力でピッチに押し付けていたのだろう。悔しい。負けるということが,こんなにも悔しいものなのか。一サポーターの僕ですら,そうなのだ。選手達の思いはどれほどのものだろう。しかし,反面で,素晴らしい試合を観せてくれた選手達に素直に『ありがとう』って言っている自分がいた。これぞ『魂の試合』。こんなに勝ちたいという思いを前面に押し出したプレイを観せてくれた選手達を拍手で称えたい。真に『俺達の誇り,紫の戦士』だ。本当に魂が震えた。こういう純粋で熱いサッカーを観せてくれるから,ユース観戦はやめられない。クラセンはグループリーグで敗退した。そこから,『俺達は弱い』を合言葉に,高円宮杯では,準決勝まで来た。そして,勝ったヴェルディは優勝し,2冠を達成した。冬,Jユース杯で,ヴェルディの3冠を阻止するのは,君達だ。今度こそ,頂点に立とう。そして,『王者の称号』という誇りを今度こそ手にするんだ。君達にはその資格があることは,この試合が証明してくれたのだから。

こんな魂が震える試合をトップでもそろそろ観たい。いや,観せてみろ,本物の紫熊達。

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Tracked on 2005.10.12 at 04:07 PM

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