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2005.11.30

ALWAYS 三丁目の夕日

品川プリンスシネマ。吉岡秀隆,堤真一,薬師丸ひろ子他出演。

昭和33年,東京タワーが完成するこの年,東京下町の夕日町三丁目の自動車修理工場,鈴木オートには,短気な頑固親父の則文(堤真一)と母親のトモエ(薬師丸ひろ子),小学生の一平(小清水一揮)が暮らしていたが,集団就職で上京してきた六子(堀北真希)が住み込みで働くようになる。一方,鈴木オートの向かいにある駄菓子屋の店主の竜之介(吉岡秀隆)は,作家を目指しながら,今は少年誌に子供向けの冒険小説を執筆しつつ,細々と生活している。そんな竜之介が恋心を抱く一杯飲み屋のおかみ・ヒロミ(小雪)のところに引き取り手のない少年・淳之介(須賀健太)が連れてこられるが,竜之介は酔った勢いでヒロミに言いくるめられ,淳之介を預かることに…。

鑑賞前は実は全く期待していなかったのだが,これが意外や当たりの作品だった。ホームランとは言わないまでも,イチローのクリーンヒットのような爽快感が残った。たくさんの人に観てほしい,ほんのり温かい良心的な作品に仕上がっている。

昭和33年の東京の町並みを忠実に再現したセットと程ほどに出来栄えの良いCGを駆使して僕らをその時代へタイムスリップさせてくれる。CGは少し安っぽさが残るがそれがまた時代を感じさせ,雰囲気を出している。この雰囲気作りに成功した時点で,この映画は成功の鍵を手に入れたと言っていい。あとは役者がそれに乗っかるだけ。吉岡秀隆は,滅多にみないダメ男役だったが,彼らしい誠実さと相まっていい味だしていてとても良かった。堤真一はこの時代の頑固親父にはズマートすぎて残念ながら見えなかった。が,彼もメリハリの効いたいい演技で物語を締めてくれた。僕的には,中・高校時代の最強アイドル・薬師丸ひろ子が見事に『おばちゃん役』を演じていて,違和感が全くなかったのにちょっと軽く脳震盪が…。でも,今放送中のドラマ,『1リットルの涙』の母親役でもそうだが,しっかりした演技ができる女優さんに成長したのだな,嬉しくと思う。ちょっとしたサプライズは,堀北真希が結構いい味出していたことだ。ドラマ,『野ブタ。をプロデュース』では全然違う役柄を演じているが,あちらも味のある演技をしている。演技に幅がある。ただのアイドルの一人としてしか見てなかったが,このコは結構良い素材なのかもしれない。小雪は,やはりこの時代の女性にしては浮きすぎていたが,逆にそれが作品を地味にせず,いいアクセントになっていた。そういう小雪演じるヒロミを真剣に好きになり,婚約指輪の箱しか買えなかったのにヒロミにプロポーズする竜之介。見えない幻の指輪を竜之介がヒロミにせがまれて,はめてやる素振りをするシーンには,ちょっとジ~ンときた。それに,トモエの付けてくれた『お守り』のおかげで無事に家に帰ることができた一平が素直にトモエに『ありがとう』と言うシーンにも,親子の優しさと思いやりが溢れてきてジンときた。

そう,どれもよくあるプロットなのだが,豪華なキャスト,味のある役者が丁寧に演じて,それをまた丁寧に描いているので,見応えもあり,素直に感動できるのである。本当に温かい作品だと思う。

しかし,ふと疑問に思った。これは,『昔はこんな良き時代があったんだよ』ということを懐かしむ作品なのか。それとも,『今も変わらずそういう人情が日本人の中に生きている』ということを再認識するための作品なのか。できれば,他のほとんどの鑑賞者の感想は後者であってほしいなあ,と願いたい。

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Comments

突然で申しわけありません。現在2005年の映画ベストテンを選ぶ企画「日本インターネット映画大賞」を開催中です。投票に御参加いただくようよろしくお願いいたします。なお、日本インターネット映画大賞のURLはhttp://forum.nifty.com/fjmovie/nma/です。

Posted by: 日本インターネット映画大賞 in ブログ | 2005.12.27 at 07:37 AM

更紗さん,こんにちは。
実は『お疲れ様の会』の日は,隣のテーブルにいたのですが,ご挨拶することができず,すいませんでした。でも,最高のプレゼントいっぱいの楽しい会になりましたね!

さて,この作品ですが,鑑賞前全く期待してなかったので,不意打ちでいろんなシーンでジンジンさせられました。『お守り』のエピソードも良かったですね。僕はギリギリああいう繕いしてもらっていた世代なので,トモエお母さんの優しさに涙腺が緩んでしまいました。

Posted by: たつし | 2005.12.06 at 08:20 PM

たつしさん、お久しぶりでーす♪
最終戦勝利でおわれてよかったですねー。
「お疲れ会」いらっしゃてたのね。
気付きませんでした(^^ゞ
後は天皇杯上めざして頑張りたいものです

ところでこの映画、いい映画でした。
薬師丸ひろ子の母親役って素敵♪
あのお守りの中身がわかった時は泣けちゃいましたよ。

Posted by: 更紗 | 2005.12.06 at 09:19 AM

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