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2009.02.22

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

広島バルト11。デビット・フィンチャー監督。ブラッド・ピット,ケイト・ブランシェット主演。

80歳の老人として生まれて,歳をとるごとに若返っていく男の物語。

特殊メイクとCGを使ってこういう手法で物語を作り上げていくという構成は新鮮だ。

特に死期の迫った老人達に囲まれて暮らす幼少時代が味わいが深い。人は皆,出会って別れ,愛する人を失う。失って初めて大切さがわかる。若くして(見かけは老人だけど)ベンジャミンはそれを学ぶ。どちらかというと,恋愛パートの後半よりも,この前半の方が胸に迫るものがあった。ベンジャミンが初恋に落ちる話や,若いデイジーの誘惑も受け流す余裕が人生への含蓄を感じる。

後半の恋愛パートは切ない。二人の精神年齢がピタリと重なるのは,お互いの人生の折り返し点を過ぎたそのほんのひと時しかない。あとはすれ違ってしまうのだ。これも人生の妙としか言いようがない。生涯を通して運命の人と意識し合う二人でさえ,本当に幸せな時間はほんのわずかしか用意されてなかったのだ。ここは本当に切ない。

主役二人の実年齢のところが物語のキモとなっているのでここの描き方は割と淡泊で,ラストへの大きな感動に繋がってこないのがこの作品の欠点かもしれない。

ケイト・ブランシェットの特殊メイクにはやや違和感があったが,ブラピのそれはなかなかの出来栄え。特に20代前半と思われるブラピのCG加工メイクにはうならされる。デビュー当時の若き日のブラピを彷彿とさせる感動すら感じた。

これだけの大作で壮大なテーマに臨んだにも関わらず,大きな感動はない。それは,次第に幼児へと減齢していくベンジャミンをけなげに世話をするデイジーの内面描写が欠けていたからかと感じる。そこを上手く描けていたら,大きな感動に繋がったかもしれない。そこが残念ではある。

だが,2時間47分という尺の長さを全く感じさせなかったフィンチャー監督の技量は高く評価したい。ラストにベンジャミンの人生に多大な影響を与えた人々が出てくるカットには感慨深いものがある。

本当に数奇な人生。それでも人生は素晴らしいという人生賛歌の物語。新しい切り口の作品として,及第点を与えてもよいと思う。だが,これでアカデミー賞が獲れるかというとそれはちょっと難しいと感じた。

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