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2009.05.29

重力ピエロ

シネツイン本通。森淳一監督。加瀬亮,岡田将生主演。

観終わった後は,正直,『ミステリーとしては今イチやなあ』とか,『同じ伊坂幸太郎原作では「アヒルと鴨のコインロッカー」の方が面白かったなあ』と思った。

が,しばらく時間をおいて考えると,これはミステリーメインの話ではなくて,『家族の強い絆』を描いた作品だったんだと思うようになった。

『父と母と二人の息子との絆』,『父と二人の息子との絆』,そして『二人の兄弟の絆』をわざと淡泊に濃い味付けをせずに描いた作品ではなかったろうか。

ミステリー部分はあくまでスパイス。そう考えると納得がいく。

父親役の小日向文世の優しさと強さがいい。泉水役の加瀬亮の不器用な弟思いの姿にジンとくる。尋常でない業を背負った春役の岡田将生の思いの強さに胸が詰まる。

また,兄弟が少年時代のエピソードも絶妙の味付けになっている。

これは悲劇的な家族の痛みを描いた作品ではなく,家族の深い愛と絆を描いた作品であると考える。

パンフレットの伊坂幸太郎のコメントに『泣けないけれど感動的な話』とあった。なるほど。そんな感じだ。この不思議な鑑賞後の余韻を表すのにぴったりの言葉だと感じた。そういう意味では,時間を置いた現時点では『佳作』に入ると思うのだ。滅多にない不思議な作品だ。

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