2004.11.07

いま,会いにゆきます(原作)

名古屋戦観戦のため名古屋へ向かう新幹線の中で読みました。結局,試合は途中で寝てしまってほとんど観てないので,僕はこの本を読むために名古屋まで行ったことになるな(笑)。

感想。『セカチュー』(原作)より,こちらの方が出来栄えはずっと上です。『セカチュー』(原作)はこの本(55万部)の6倍(325万部)売れているけど,よっぽどこっちの方が読む価値・内容があると思います。特に女性にお薦めです。かなり甘口の恋愛ファンタジーです。
(映画の方は,僕は『セカチュー』が大好きなので甲乙つけがたいのですが…)

映画を比較して,当然ですが,それぞれの心理描写が細かく描かれています。巧と佑司との父子関係や巧と澪との恋愛関係(過去と現在)も細かく書かれていて,感情移入しやすいです。澪の息子を心から愛する母としてのキャラクターも映画より立っています。やはり,29歳の澪が去っていく場面と,巧が真相を知る澪の告白の場面では目頭が熱くなります。澪の『大丈夫よ』という言葉が説得力を持つ理由をじっくりと読ませてくれます(やっぱり!)。あと,僕的には,物語序盤の映画館に巧が佑司を連れていって(巧は病気で入れないので佑司独りで映画を観る),巧が澪のことを小説に書くのに夢中になって佑司のことを忘れてしまい,映画館の前で佑司が泣きながら待っている,っていうエピソードも好きです。巧と佑司の父子愛に胸を打たれ,涙腺がゆるくなりました。

映画はこの原作を当然のように脚色しています。映画は原作の澪の告白のストーリーに加えて,『澪から見た巧との恋愛時代』というサイドストーリーを描いています。これによりより一層,『澪の告白』と巧と佑司への愛情がインパクトを持つ訳です。澪の告白の手段も,『手紙』から『日記帳』になっています。映画の『絵本』で,澪が雨の季節に返ってきて,また戻っていくという話を映像的に印象付けるというアイデアも成功してますね(エンドロールで僕はこの絵本を一生懸命読んでました)。本は『行間を読むもの』です。読み手はイメージがどんどん膨らんでいきます。そういう意味では,映画は原作の既読者のイメージを壊すことなく,上手く脚色し映像化できたと言えるのではないでしょうか。

次は気が早いのですが,年末に公開予定の『インストール』(綿矢りさ)の原作を読みます。あの天才子役・神木隆之介君(彼がこの1ケ月の絶望的な映画生活の唯一の希望の光です)が演じる役は原作ではどのように描かれているか,とても興味があります(その前に芥川賞取った作品の方を読めよ,って話はおいといて…)。


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2004.06.15

ジャンプ

映画を観て,本を読もうと思った。往復の満員電車の中で少しずつ読んだ。話のだいたいの筋書きは映画と同じ。でも,面白かった。たぶん,あんな過酷な満員電車の中でなければ,一気に読んだだろう。後半のどんでん返しは結末を知っていても引き込まれた。映画で牧瀬里穂はあの役を実にさりげなくうまくやっていたのだな,と感心した。
『ジャンプする瞬間』って誰にでもあるのかな。忙しさに流れていく日常の中でふとそんなことを思った。

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2004.05.30

世界の中心で,愛をさけぶ

やっと原作を読み終えた。映画とは違ってサクとアキの高校時代の話が中心。成人してからの話はほとんど出てこない。高校時代の話は基本的には映画とそんなにストーリーは変っていない。映画を先に観てしまったせいか,先が読めてそんなに泣けるような感情の高ぶりはなかった。思った以上に淡々と話が進んでいくからかな。19歳の時,『ノルウェイの森』を読んだ時のような衝撃もなかった。19歳の時にこの作品を読んでいたとしたら,もっと生とか愛とかに共感できたのかもしれない。ちょっと消化不良だ。映画がその部分をうまく脚色して消化してくれているように思う。映画ではボロボロ泣けたもんな。この作品については,まだ映画を観ていない方は,小説を読んでから映画を観ることをオススメします。

次は,『ジャンプ』を読んでみます。

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